発酵のぎもん vol.8
マイぬか床。
毎日のお手入れで愛着がわきます。
「発酵とSDGs」発酵と農業の面白いおはなし。
農業で一番のキモは土壌の改良。かつての懸命に堆肥をつくり田んぼに運び込む農業技術とは異なり、その場にある有機物を中心に使う「現地発酵方式」が昨今行われています。
具体的には、痩せた土壌に、作物の残りカス・緑肥などの有機物・米ぬかを混ぜると有機物が微生物によって分解されます。その過程で、アミノ酸や酵素、ビタミンなどで養分たっぷりの豊潤な田畑に変わる仕組みです。地産地消の太陽光発電のようなもの、ともいえるでしょうか。
また発酵は土壌改良にとどまらず、発酵熱がハウス栽培の暖房として使われる「発酵熱農法」も注目されています。こちらは米ぬかや木くずなどの廃棄物を利用する方法で、廃棄物から1~2年かけて有機質肥料をつくる過程で発酵が進行し、80度近い熱が作り出されます。同時に、農作物に重要な二酸化炭素も発生するので、経費も節約、環境にも優しく収穫量や糖度も増加し、一石三鳥。時間はかかれどメリットの方が大きいですね。
発酵は身近な食品に注目されることが多いですが、他分野にわたりこのように技術が研究開発されて活用されているのは非常に興味深いですよね。
そんなわたしも身近な生活で何かできないだろうか。捨てがちな野菜の皮や葉までおいしく頂くことは勿論なのですが、近頃はベランダで育てている野菜の肥料として、炒ったぬかを使ってお掃除などあますことなく使うようにしています。ぬかの化粧品はまだ挑戦できていませんが(においそうで…)食材をまるまる使うと気持ちがよいですし、食品以外に活用できないかあれこれ考えるのも楽しい時間。ぬかパックですっぴんをさらけ出せる日もそう遠くはなさそうです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
1コメント
2022.03.16 08:27